さて、いよいよ最後、photoshopでの合成作業に入ります!
アクション機能を使ったことがない人には少し敷居が高いと思いますが、使いこなすと非常に便利な機能ですので、これを機にご自分でもあれこれアクション機能を試してみてくださいー!

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【1.PDFファイルPSD出力】

中編で作成したPDFファイルをphotoshopで読み込み、PSD化します。
この手順については過去の講座でご説明していますので、下記講座内の【手順4.複数ページを一度にPSD化する】の項目を御覧ください。

 ▽眠れない夜空 | 同人誌向けにWord原稿をphotoshopで編集する 【後編】

20110614_22.jpg
なお、見本ファイルを使って変換した場合は、こんな感じの設定画面になります。

注意する点としては、解像度は先に作った飾り枠に合わせる必要があります。飾り枠を600dpiで作成していたらここも600dpi、といった感じですね。
また、アンチエイリアスのチェックを外し忘れると折角の文字がボケボケになって印刷時に非常に汚くなりますので絶対に外してください。

そして、この時に必ず、ベース名を「小説テンプレート」にしてください。(リネーム時説明の関係上)

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【2.飾り枠合成アクション作成】

さて、ここからが少し複雑です。細かく解説しますので、頑張って合わせて操作してみてくださいー!

なお、作成環境はphotoshop6.1です。お使いのソフトのVer.によっては機能や名称に差があるかと思いますが、適時読み替えて操作してください。

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▼2-1.必要ファイルを開く

20110614_23.jpg
ここまでの講座で作成したファイルから、「飾り枠ベース.psd」と「小説テンプレート0003.psd」を開きます。
小説テンプレートの方は要するに合成したい最初のページってことです。今回は本文開始が3ページ目だからこれですね。

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▼2-2.飾り枠をコピーする

「飾り枠ベース」のファイルを選択し、[選択範囲] → [すべてを選択]してから、[編集] → [コピー]をクリックします。
以上の作業が終わったら「飾り枠ベース」は閉じてOKです。

※ちょっと技術的なことなので読み飛ばしOK部分※
なんでこんなことをしているのかというと、この作業で飾り枠のデータをクリップボードに保存しているのです。
こうしてクリップボードから常にデータを貼り付けるようにしないと、アクション化した場合、ファイルの場所の絶対参照と相対参照に対応しきれなかったので、割と力技なのです…。
だが正直これを思いついたときは自分を褒めました(ドヤァ
それまでどうやってデータ参照させれば1アクションで完成できるかずっと悩んでたからー!!

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▼2-3.飾り枠を貼りつける ※ここがアクション設定部分です

20110614_24.jpg
1.「小説テンプレート0003.psd」のファイルを選択してから、アクションタブを開きます。

20110614_25.jpg
20110614_26.jpg
2.下の方にあるフォルダ型のボタンをクリックし、「新規セット」を作成します。
ここでセット名を設定できますが、この名前は自由に設定してOKです。ここでは「自作アクション」と設定しています。

20110614_27.jpg
3.次に、新規アクション作成ボタン(フォルダの隣にある紙をめくるようなボタン)をクリックします。
新規アクションの画面が開いたら、アクション名を設定して[記録]ボタンをクリックします。左下の録画ボタンが赤くなっていればOKです。
なお、アクション名は自由です。(ここでは「飾り枠合成」にしています)

4.裁ち切りの必要に応じて(※)[イメージ] → [画像サイズ]を選択し、幅と高さを設定します。アンカー位置はそのままでOKです。

※)コピー本の場合はA5原寸なので裁ち切り不要ですが、印刷所に出す場合、先述した原寸サイズに3~5mmの裁ち切りを追加したサイズを指定されていると思われます。
ここでは3mmの裁ち切りを追加した場合を想定し、

幅:148mm+3mm+3mm=154mm(15.4cm)
高さ:210mm+3mm+3mm=216mm(21.6cm)

で設定しています。要は飾り枠と同じサイズにしてねってことですね。

5.[編集] → [ペースト(または貼りつけ)]で飾り枠を貼り付けます。(※)

※)応用として、ここで飾り枠を貼り付ける手順を省けば、単にPSD化した小説を一気に二階調化して保存できるアクションになります。
飾り枠は要らないけどPSDの完成原稿にしたい、という方にどうぞ!

6.[イメージ] → [モード] → [モノクロ二階調]をクリックします。
「レイヤーを統合しますか?」と確認されたら[OK]をクリックします。

7.モノクロ二階調の確認画面が表示されたら、設定を以下のように設定します。

20110614_28.jpg
8.小説テンプレート003.psdを×ボタンをクリックして閉じます。
『閉じる前にAdobephotoshop書類の「C\…小説テンプレート0003.psd」に変更を保存しますか?』と確認されると思いますので、[はい]をクリックします。

9.アクションタブ内の録画ボタンのとなり、「記録を中止」ボタンをクリックします。

これでアクション化は終了です。
出来上がったアクションを展開表示すると、こんな感じになっていると思います。

20110614_29.jpg
最後に、もう一度小説テンプレート003.psdを開いてみます。モノクロ二階調でちゃんと飾り枠の適用された画像が出てきていればOKです!

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▼2-4.アクションを適用する

先程作ったアクションを再生し、他の小説ファイルにも背景を貼りつけていきます。

小説テンプレート0004~0010を開き、アクションタブの再生ボタンをクリックします。
上記のとおりにアクションを作成すれば、合成後にファイルが閉じて、次のファイルにターゲットが移るはずなので、1秒間隔程で再生ボタンを連打していればそれですべての合成が完了するはずです。
原稿のデータとしてはこれで完成です!極端な話Word内で全ての原稿が完成しているなら、このまま印刷所に出してもOK、のはず。(後述のリネームは必要かもしれませんが)

あとは、それぞれ個別の原稿の編集(中表紙を画像で作ったり、挿絵を書き加えたり)を残すのみとなります。その場合は個別にファイルを開いて、[イメージ] → [モード] → [グレースケール]に変更しないと作業できないので注意。

なお、このアクションがちゃんと作成出来れば、今後別の本を作成したときに必要になる作業は、以下の作業だけになります。

・飾り枠作成
・Wordファイル作成(各種設定使い回し可で本文だけ書き換え) → PDF化
・PDF → PSD化
・飾り枠をクリップボードにコピー
・あとはひたすら小説ファイルにアクション適用連打

また、当方の環境で作成したアクションも合わせて配布しておりますので、よろしければお使いになってみてください。
ただし、他のphotoshop環境で再現可能かは未確認ですので、基本的には上記手順で自作するのを推奨します。

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【3.リネームソフト「LiName」インストール・使用方法】

この先の手順は必須ではありませんが、覚えておくと何かと便利ですし、入稿する前の手間が省けるので、合わせてご説明します。

印刷所によっては、ファイル名はページ数と合わせた数字だけにしてください、というところが多いのではないかと思います。
今回の例で言うと「小説テンプレート0003」を「03」に変更しないといけない、つまり「小説テンプレート00」の分を削らなきゃいけないわけですね。

勿論手作業で削っていってもいいのですが、枚数が多いととにかく手間がかかりますので、リネームソフトを使って一括変換したいと思います。

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▼3-1.「LiName」ダウンロード

以下のURLに移動し、ソフトをダウンロードします。大手サイトですし、フリーソフトの扱いに長けている方でしたら説明不要かと思いますので、詳細な手順については割愛します。

 ▽LiNameの詳細情報 : Vector ソフトを探す!
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▼3-2.「LiName」使用方法

1.ダウンロードしたソフトを解凍したら、使用準備はOKです。(インストール不要タイプのソフトなので)

20110614_30.jpg
2.解凍したフォルダの中から、「LiName.exe」をダブルクリックして起動します。

20110614_31.jpg
3.起動した画面の上に、変更したいファイルをまとめてドラッグします。

20110614_32.jpg
4.画面の中の「リネーム」をクリックします。

20110614_33.jpg
5.こんな感じでメモ帳(もしくはテキストエディタ)が起動します。以降はメモ帳で説明します。

20110614_34.jpg
6.[編集] → [置換]で置換の画面を起動します。

20110614_35.jpg
7.検索する文字列に「小説テンプレート00」と入力し、置換後の文字列は空欄のまま[全て置換]をクリックします。

20110614_36.jpg
8.文字列がこんな感じで置き換わったのを確認したら、メモ帳を閉じます。この時に変更を保存するかか聞かれるので、保存するにしてください。

20110614_37.jpg
9.成功すれば、こんな感じでPSDの方もファイル名が置き換わっています。

ちなみに、この「不要な単語を消したければ空欄と置き換えればいい」というのは意外と知らない方も多い気がするので、合わせて覚えておくと便利ですよー。

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以上、安心と信頼の長文仕様でしたが、いかがでしたでしょうか?
最初の手間はかかりますが、Wordの設定や飾り枠の設定など、使い回しが聞く部分も多く、なによりこの方法で作成すればノンブルミスはほぼおこらない(と、思いたい)非常に便利な方法だと思います!いえい自己賛辞!!
皆様の夏コミ用作業のお役に立てれば幸いですー!!