講座中編です。引き続き、今度はphotoshopとWordのファイルを準備します。設定が多くてちょっと難しいかも知れませんが、できるだけ噛み砕いて説明しておりますので、合わせて一緒に操作してみてくださいね!

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【1.飾り枠PSD作成】

まずはphotoshopで飾り枠を作成します。以下の手順はphotoshopの操作にある程度慣れた方、及びデータ入稿をしたことがある方向けなので、不慣れな方には少し難しいかもしれません。その場合は後述する配布データを使ってみてください。

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▼1-1.新規ファイルを作成する

飾り枠用の新規ファイルを作成します。設定は以下のように行ってください。
なお、以下の設定はすべてA5本用のものなので、B5本を作る場合はサイズを読み替えてください。

20110614_07.jpg
名称:飾り枠ベース
幅:印刷所指定の仕上がり数値(※1)
高さ:印刷所指定の仕上がり数値(※2)
解像度:印刷所指定の数値(※3)
画像モード:グレースケール
内容:透明

※1)データ原稿を入稿する場合、原寸サイズに3~5mmの裁ち切りを追加したサイズを指定している印刷屋さんが多いかと思われます。
ここでは3mmの裁ち切りを追加した場合を想定し、148mm+3mm+3mmで154mm(15.4cm)で設定しています。

なお、コピー本の場合は裁ち切りは不要です。A5原寸の148mm(14.8cm)を入力してください。

※2)高さも幅同様、印刷所が指定する裁ち切りを追加した数値を入力します。
ここも見本として3mmの裁ち切りを追加した場合を想定し、210mm+3mm+3mmで216mm(21.6cm)で設定しています。

なお、こちらもコピー本の場合は裁ち切りは不要です。A5原寸の210mm(21cm)を入力してください。

※3)解像度の指定は一般的に600dpi、または1200dpiと思われます。こちらも印刷所指定のものを入力してください。
コピー本の場合は600dpiを推奨。見本では600dpiを設定しています。

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▼1-2.ノンブルのガイドを設定する

新規ファイルを作成したら、ノンブルがだいたいどのへんに来るかを確認するためのガイドを作成します。

20110614_08.jpg
ビュー → 新規ガイドで、それぞれ以下のように設定したガイドを引いてください。ガイドがクロスした部分にノンブルが来る感じを想定しています。

垂直方向:50%
水平方向:94%(※)

※)Word側のページ設定によってはもっと上(90%くらい)やもっと下(95%)くらいでもいいかもしれません。これはお作りになる本のデザイン次第ですので、あくまで目安にしてください。

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▼1-3.飾り枠をデザインする

お好きなように飾り枠を作成します。
この手順でデザインセンスの欠片もない自分が言えることは余り無いのですが(笑)ポイントは以下の点でしょうか…。

・飾り枠部分以外は透明化出来るように背景とは別レイヤーで作成する。
・グレスケ画像よりは二階調化したものの方がおすすめ。
・この時点で裁ち切り込みの大きさであることを忘れない。
・ノンブルは基本的に白抜きできないのでその部分は開けておく。(※1)
・左右どちらのページに来ても違和感のないデザインにする。(※2)

※1)Word側で細かく設定すればやれないこともないのですが、その後の手順が相当煩雑化する上に、フォントによっては仕上がり時にかなり見づらくなると思うのでここでは推奨しません。

※2)今回の講座ではすべてのページに同じデザインの飾り枠を付けるのを想定しています。手作業を増やせば左右別々のデザインで作成、合成もできるのですが、ミスを誘発しやすいのでこちらも推奨しておりません。

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▼1-4.飾り枠を保存する

デザインが終わったら、それぞれ使用用途にあわせて二種類保存します。

まず合成用にPSD(名前はそのまま「飾り枠ベース」にしてください)で保存し、そしてもう一枚、Wordでのデザイン確認用にGIFで保存します。

なお、このGIFの保存時には必ず透明部分を保ったまま保存してください。そうしないとWord側の画面でノンブルが見えなくなります。

そしてご自分で枠が上手く作れない、とりあえずどうなるのか見てみたいという方用に、上記PSDファイルとGIFファイルを配布いたします。ご自由にお使いください。(後述するWordファイル他も同梱してあります)

 ▽kazariwaku_sample.zip (478KB)

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【2.Wordファイルページ設定】

引き続き、Word側の設定を行います。

▼2-1.ページ設定

20110614_09.jpg
まず、Wordを起動してページ設定のダイアログを表示してください。
ページ設定のダイアログは2003まではファイル → ページ設定、の手順で、2007以降の場合はページレイアウトタブ内のページ設定右下のボタンから開くことが出来ます。
2007以降の場合は若干分かりにくいと思いますので、上記の画像を参照してみてください。

20110614_10.jpg
20110614_11.jpg
20110614_12.jpg
20110614_13.jpg
各設定は、私の場合こんな感じに設定しています。自分の好みで文字小さめ、かつ行間狭目ですが、これはご自分の好みに合わせてお好きに変更していただいて結構です。

ただ、[用紙]タブ内の[用紙サイズ]だけは絶対にA5にしてください。PDF化するときに必要になります。(※)

※)勿論B5同人誌用であればB5に変更する必要があります。その場合は飾り枠作成時もB5用にサイズを変更するのを忘れないでください。

設定が終わったら、OKボタンをクリックします。

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▼2-2.飾り枠の仮位置

次に、先程作成した飾り枠を仮配置するため、画像の挿入機能を使って、飾り枠のGIFファイルを挿入します。

画像の挿入は、2003以前であればメニューバーの[挿入] → [図] → [ファイルから]を選択します。
2007以降の場合は[挿入]タブ内の[図]を選択します。

20110614_14.jpg
そして先程作成したGIFファイルを挿入すると、こんな感じで挿入されると思いますので、このファイルの上で右クリックし、[図の書式設定]をクリックします。

20110614_15.jpg
図の書式設定ダイアログが開いたら、[レイアウト]タブを開き、そのなかの[折り返しの種類と配置]を[背面]に設定します。[水平方法の配置]はそのままでOKです。

20110614_16.jpg
これで画像を好きな位置にドラッグで配置できるようになったと思いますので、飾り枠を画面いっぱいになるように拡大し、配置します。

なお、これはあくまでもノンブルのための目安ですので、それほど厳密に大きさや位置を合わせなくても大丈夫です。

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▼2-3.ノンブル位置調節

ここでノンブルの位置を確認します。デザインによっては画像から離れすぎている場合や、逆に画像から隠れてしまっている場合もあると思います。

その場合は、2-1の手順と同様に、ページ設定のダイアログを開き、[その他]タブ内の[用紙の端からの距離/フッター]を調節します。

先程の設定では5mmになっていると思いますが、この数値を大きくすればノンブルの位置が上に行きますし、逆に小さくすれば下へと下がります。
ここであまり下げすぎると裁ち切りぎりぎりになりますので注意。

ノンブル位置の調節がすんだら、先程の飾り枠は不要となります。飾り枠を選択した状態でDeleteキーを押せば削除されますので、必ず削除してください。残ったままだとPDF化した際にこの飾り枠も出力され、画質劣化の原因となります。

なお、ご参考用に、先程配布したZIP内にここまで設定を終わらせたWordファイルも同梱しております。「小説テンプレート_01.doc」というファイルがそれです。

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【3.Wordファイルページ割設定】

引き続き、Word内でページ割の設定を行います。一見不要そうな設定なのですが、これを行うことによって最後にファイル名を確認する作業が不要になりますので、しっかり行ってミスの原因を減らしましょうー!

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▼3-1.小説を書き、台割を考える

まずはそのままWordファイルに小説を書きます。勿論別のファイルに記入したものをこちらに流しこんでも構いません。

20110614_17.jpg
例として、自作の小説(の一部)を流しこむとこんな感じになります。(上記ZIPファイル内に「小説template_02.doc」として同梱してあります)

なお、余談ながら見本小説の全文を読んでみたい、という方はPixiv内にて公開しておりますので、よろしければどうぞ。(ガンダム00外伝の二次創作です)

ここで小説部分の総ページ数(見本の場合6ページ)を確認したら、それを元に台割を作成します。(本文6ページの小説本とかありえないですがまぁ見本なので!)

20110614_18.jpg
例としてはこんな感じですが、しっかりExcel等で作成してもいいですし、凝った編集じゃなければメモ書き程度でもOKです。
なお、Excelで使える台割表については、こちらの講座でご案内しておりますので、興味があればこちらもどうぞ!

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▼3-2.台割に合わせてWord内を編集する

上記台割が完成したら、それに合わせてWord内にその分のページを作成します。
ちょっと説明が難しいのですが、今回の例で言えば、本文以外に「表紙」「表紙裏」「裏表紙」「裏表紙裏」「奥付」「挿絵」が必要になります。それを擬似的にWord内でも作成し、ノンブルと本文のページ数を合わせるわけですね。

実際に、まず表紙を作ってみたいと思います。
小説を記入した一行目に合わせて[Ctlr+Enter]を押してください。改ページ機能によって、本文前に1P挿入されたと思います。(クリックで拡大します)

20110614_19s.jpg
ページが挿入されたら、一行目にここがなんのページなのか分かるように記入しておきます。あとでphotoshopで編集するときに便利なので。

こんな感じで、それぞれ他のページもすべてWord内で作成していきます。
最後に総ページ数が台割のページ数(今回の場合は12)と一緒になっていれば完成です。

見本として、作成済みのWordファイル「小説テンプレート_03.doc」もご用意しておりますので、どういうものだかよくわからない…という方は開いて確認してみてください。

なお、ページの半分だけ挿絵を入れたい…などの場合は、該当ページを改行で先送りするといいのではないかと思います。その部分が空白にしておき、あとでphotoshopでそこに画像挿入すればいいので!

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【4.WordファイルPDF出力】

Wordの編集が全て終わったら、最後にPDFで出力します。
出力方法は2003以前の場合は、前編でご案内したPDF reDirectを使用しますので、過去講座から【手順4.複数ページを一度にPSD化する】をお読みください。

 ▽眠れない夜空 | 同人誌向けにWord原稿をphotoshopで編集する 【後編】

2007以降の場合はWordのメニューから保存できます。
以降の画面は2007のものですが、2010も殆ど同じですので参考になさってください。

20110614_20.jpg
[Officeボタン](2010の場合はファイルボタン) → [名前をつけて保存] → [PDFまたはXPS]をクリックします。

20110614_21.jpg
任意の保存先(ここではデスクトップを指定しています)を選び、[発行]をクリックします。

[発行]ボタンをクリックすると、PDFリーダーが開き、保存したファイルが表示されます。データにおかしいところがないかざっと確認してみてください。
また、PDF化したものも配布しているZIPに同梱してありますので、ご参考にどうぞ!

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以上、中編でした!
次回はいよいよphotoshop内の編集作業に入ります。アクションの作り方もご案内しておりますので、もうひと踏ん張りしてみてくださいー!