前編に引き続き、まずは検証結果と、それを踏まえた推奨使用サービスに付いてまとめてみました。
このあたりは実際の手順にはほとんど関係がないので、動作に興味のある方や『こんな手間のかかることして藤井さん超乙』と労いたい方だけご覧くださいな。

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【1.文書プリント動作検証:面付編】

ネットプリントやCLIPのプリントサービスに比べ若干対応ファイルの種類が少なく(MS OFFICE系がそのまま印刷できないのは個人的に痛い)、しかし持ち込みということで容量制限はかなり緩和されてるんじゃないか(※)と想定して、まずはあれこれ持ち込んで試してみました。

※)聞いた話で恐縮ですが、セブンイレブンに引かれているネット環境はADSLで統一されているため、ネット経由ではあまり重いデータは取り扱えないようにしているのではないか、ということでした。

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▼用意したデータ

漫画原稿の見本として、過去に出した同人誌、「PANORAMAGIC」(A5グレスケ本、かなり画像密度高め。漫画が読んでみたい方はPixivで公開しておりますのでよろしければご覧ください)を流用。

データの状態はA5二面付けでA4にしたものを二種、またそれを組み合わせてA5四面付けでA3にしたものの3種類を用意してみました。
それをそれぞれPSD(元データ/600dpi)、PDF(ZIPエンコーディング)、JPG(画質最高)、TIFF(圧縮なし)、TIFF(LZW圧縮)の5種類で保存。製作環境は全てPhotoshopです。
それぞれのファイルサイズはこんな感じになります。

 ▽原稿A(A5二面付けでA4)
 PSD:5.3MB
 PDF:4.3BM
 JPG:6.0MB
 TIF:36MB
 TIFL:4.8MB

 ▽原稿B(A5二面付けでA4)
 PSD:3.7MB
 PDF:3.4MB
 JPG:5.4MB
 TIF:36MB
 TIFL:3.8MB

 ▽原稿AB(A5四面付けでA3、AとBをくっつけたもの)
 PSD:9.0MB
 PDF:7.4MB
 JPG:11.9MB
 TIF:73MB
 TIFL:8.8MB

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▼ファイルの認識・印刷状態

なんとPDF以外全滅。
逆に言えばPDFならA3サイズ、7.4MBまでのファイルは認識されることが判明!
そのPDFを印刷してみたところ、画質には全く問題なく、非常に綺麗にグレスケ印刷されてました。おおお……!

なお、別件でカラー画像(A5/350dpi)を同様にPDF化してA3サイズに拡大印刷したことがあったんですが、その時のサイズが15MBでしたので、少なくともそのくらいまでのファイルサイズは認識・印刷可能なようです。
ちなみに拡大印刷しても荒は殆どわかりません。表紙絵をポスター印刷とかにするのにオススメ。

>>20110123 追記
拍手コメントで教えていただきましたが、Illustrator → PDF(51MB)やphotoshop → PDF(57.7MB)も印刷可能だそうです!その分読み込みに時間はかかるようですが、これは実質上限はないものと考えてもいいかもしれません。教えてくださったかた、ありがとうございました!
これなら面付済みのデータをPDFで結合する時も、複数ページ同時に結合しても大丈夫かもしれませんね。

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【2.文書プリント動作検証:モアレ・印刷可能区域編】

前編の『セブンイレブンのコピー機仕様・サービス概要について』でご説明したとおり、持ち込みファイルの印刷には自動的に拡大・縮小がかかります。
グレスケ原稿の場合は「ちょっと文字小さいかなあ」程度で言われなければ殆ど気付かないレベルですが、トーンを貼った二階調化(二値化)原稿だとモアレが発生してしまうため、気になる方はかなり気になると思います。

そこで、以前の講座『セブンイレブン ネットプリント活用講座 Vol.11 CLIP STUDIOで原寸印刷(※)』で作成したトーン一覧表を少し手直ししたものを持ち込んで印刷してみました。

※)現在CLIP STUDIOのサービスは終了し、先述したCLIP「プリントサービス」に変更されています。

tone256_ver2.gif
印刷結果を見た感じでは、やはりある程度の線数になるとモアレが目立つ印象です。人によって許容範囲は違うと思いますが、私的には上記赤枠の範囲内くらいが使っても違和感ないあたりかなと。60線以上は全滅ですね。
(ちなみに職場のレーザープリンターで原寸印刷した場合は殆どモアレは出なかったので、PDFデータ化した時点でモアレになっている可能性は低いと思います)

あと印刷区域については、若干ばらつきはありますが、およそ3mm四方が印刷できないようです。原稿自体が縮小されているので断ち切られるわけではないですが、レイアウト上気になる方は覚えておくといいかと。

なお、ご自分で印刷して確認したい方のためにPDFデータも配布します。
良識の範囲内でご自由にお使い下さいませ。

 ▽tone256_ver2.pdf (2.11MB)

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【3.文書プリント動作検証:両面印刷編】

以上のデータを印刷しようとすると、画面内に両面印刷についてのボタンが出るのですが、1ページのPDFを表裏両面に刷る(同じ画像を刷る)のは不可能らしく、押しても片面印刷にしかなりませんでした。

その後、2ページに分かれるPDFで印刷してみたところ無事両面印刷できたので、PDFで両面印刷する際は表のデータと裏のデータをそれぞれPDF化し、結合する必要があると思われます。
そのための面付及びPDFファイルの結合については、後編でご説明します。

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【4.使用目的別各種サービス使い分け指南】

以上の検証・及び過去の講座で検証した内容を元に、2011年1月現在の推奨目的別使い分け(同人向用途)別にまとめてみます。

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▼漫画コピー本(グレースケール)

使用サービス:文書プリント
作成データ:PDF(両面刷りの場合は要結合)
補足:今回のまとめ主旨。詳しい手順は後編を。今回はA5本に限った説明ですが応用でB5本も作れます。(B3では刷れないので印刷費は倍になりますが)

 ▽ネットプリント活用講座 Vol.12 文書プリントで格安A5本印刷 【後編】

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▼漫画コピー本(二階調)

使用サービス:CLIP「プリントサービス」
作成データ:TIFF、CWP(コミスタ)
補足:使用ソフトがPhotoshopかコミスタかによって変更。TIFF(Photoshop)の場合は面付してTIFF出力するとファイルサイズが大きくなりそうなので、ページ単位で出力してから手作業で面付して版下にするのが良さそうです。
コミスタは私が未使用のため詳細がわからないので、以下のリンクをご参照下さい。

 ▽CLIP | 作品データの原稿サイズに合わせてプリント出力
 ▽記憶遺伝 | ComicStudio4でネットプリントA3出力編

※ただし、現在一部機能が正常に動作していないためモアレが発生。2011年2月末に改善予定。

※2011.2.22追記 上記改善アップデートされました!動作チェックしましたので詳細は以下をご覧下さいませ。

 セブンイレブン ネットプリント活用講座 Vol.13 2月アップデート状況チェック
 http://night.littlestar.jp/2011/02/netprint_vol13.html

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▼小説コピー本

使用サービス:ネットプリント または 文書プリント
作成データ:WORD または PDF
補足:ネットプリントでWORD出力し、手作業で面付して版下にするか、グレスケ本同様にPDF化してからデータ内で面付して印刷。
PDF化の手順については以下の講座を参考にどうぞ。

 ▽同人誌向けにWord原稿をphotoshopで編集する 【後編】

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▼ポスター

使用サービス:文書プリント
作成データ:PDF
補足:元の解像度がある程度高ければ拡大しても影響は少ないので(A5→A3の拡大もOK)新刊の表紙をポスターにしたりと何かと便利です。
精度的にはネットプリントの印刷でも問題はないのですが、容量制限にひっかかりそうなのと、単に印刷費がこちらのほうが安いので文書プリント推奨。

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▼値札等小物類

使用サービス:デジカメプリント
作成データ:JPEG
補足:値札やPOP等、ちょっと丈夫にするために厚い紙に刷りたいというときに便利です。写真サイズなので小さいですが、上手く使えば色々と作れると思います。
対応ファイルやサイズなどは以下の講座を参考にどうぞ。

 ▽ネットプリント活用講座 Vol.9 デジカメプリント編

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中編はここまで!次はいよいよ後編、実際に両面印刷用のデータを作ります。