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2010/1/26 追記
【ネットプリントの原寸印刷情報を求めていらした方へ】

こちらの本文内でご紹介している「DocuWorks」を使うより
安価&手軽な手順をご紹介しております。
詳しくは以下のエントリーをご覧くださいませ。

セブンイレブン ネットプリント活用講座 Vol.11 CLIP STUDIOで原寸印刷
http://night.littlestar.jp/2010/01/clip_studio.html

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さてさて、昨日に引き続きWord原稿をphotoshopで編集する講座の後編。
今回はWordデータをpdfに変換し、更にphotoshopで読み込む手順です。

【手順2.Wordデータをpdfに変換する】

word_to_photoshop_14.gif
手順2-1.Wordで作成した文章データを開きます。
ページ設定は人それぞれだと思うんですが、ご参考までに私が本を作るときの設定もご紹介します。
A4サイズ内にB5枠で文章を印刷するように設定してますので、この状態で紙媒体に出力すれば、直接同人サイズ用の原稿に使うことも出来ます。(紙が薄いのさえ気にしなければ他の原稿用紙に貼り込む必要もないですし、印刷所によってはこの状態でも入稿受け付けてくれます)
また、B5本にする場合も、縮小コピーしてA5本にする場合もそれほど違和感のないサイズ…だと思うんですが、どうかなー…。
というかむしろ、正式な設定とかあるなら私が知りたい。特に文字数と行間!

ページ設定
▼文字数と行数
・行数だけを指定する
・行数:23行
・行送り:18pt
・段落:2段

▼余白
・上:35mm
・下/左/右/:30mm
・とじしろ:0mm

▼用紙サイズ
・A4

▼フォント設定
・MS明朝 10.5pt

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word_to_photoshop_15.gif
手順2-2.印刷メニューから、仮想プリンタとしてインストールされた『PDF reDirect v2』を選択します。
この時『ファイルへ出力』といういかにもな項目がありますが、ここにはチェックを入れません。単にプリンタ名だけ変更して『OK』ボタンをクリックします。

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word_to_photoshop_16.gif
手順2-3.『PDF reDirect v2』が自動的に起動します。上記のメイン画面内でいくつか設定するところがあるので、個別に説明します。

A:pdfに変換したファイルの保存先を指定します。
ここでは分かりやすさ重視でデスクトップを指定しています。

B:変換後の状態を設定します。
画像を含んでいる場合は一番上の『Picture Quality』を『High(Large File Size)』にしたほうが印刷が綺麗だと思います。
が、それならそもそもphotoshop内で画像合成した方が綺麗かと(笑)
2番目の『Color Model』は色味の設定だと思われますが、小説原稿をカラーで作ることはまずないと思われますので、特に変更する必要はありません。
3番目の『Page Rotation』はページの向きを設定する場所ですが、日本語などの縦書きは想定していないのか、縦書きの状態で変換することは出来ません。
そのためここでは特に変更せず、詳しくは後述しますが、photoshop内などで画像を回転させて対処します。

C:pdfに変換したファイルの名称を指定します。
上の画像では日本語が入っていますが、これは初期状態ではWordのファイル名がそのまま表示されているからです。
このソフトが日本語に対応していないため、日本語名のファイルのままだと上手く出力されません。なので適当な英語名(半角英数)に書き換えます。

D:SAVEボタンです。全ての設定を決めたらこれをクリックするとpdfファイルが作成されます。

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word_to_photoshop_17.gif
手順2-4.『SAVE』ボタンをクリックすると、指定した場所(この場合デスクトップ)にpdfファイルが作成されます。作成したのを確認したら『PDF reDirect v2』の画面は閉じて構いません。
次に作成したファイルをクリックして開きます。一般的なパソコンであればAdobe Readerがインストールされていると思われますので、変換後のファイルの状態が確認できます。
なお、Adobe Readerがインストールされていない場合はファイルが開けない可能性がありますが、画面確認のためだけなので、必須ではありません。

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word_to_photoshop_18.gif
手順2-5.Adobe Readerが起動し、ファイルの状態が確認できます。
ご覧のように縦書きのファイルが横書きになってしまいますが、これはあとから回転させて修正します。
なお、原因は不明なのですが、稀にカギカッコ(「」)が潰れたような表記になることがあるようです。元々日本語未対応のソフトですので変換が上手く行かないこともあるのか…と思ったのですが、同じファイルを再度変換しなおすと大丈夫だったりするので、ちょっと対処方法が分かりません…(汗)
経験上、それほど発生率は高くないようですので、もし同じような症状が出た場合は、お手数ですが再度変換しなおすなどの対処を試してみてください。

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【手順3.pdfデータをPSDに変換する】

word_to_photoshop_19.gif
手順3-1.photoshopを起動し、[ファイル]-[開く]で先ほど作成したpdfデータを開きます。
なお、当方の環境は6.0ですので、お使いのVer.によっては画面が異なる可能性がありますが、同じ会社のデータ形式ですし、pdfが読み込めないってことはないと思いたい…。
宜しければ、どのVer.で読み込み可能だったかお知らせくださると幸いです。

6.0の場合は上記画面のような『汎用 PDF 解析プラグイン』が起動しますので、『OK』ボタンをクリックします。

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word_to_photoshop_20.gif
手順3-2.『OK』ボタンをクリックすると、今度は『汎用 PDFファイル形式をラスタライズ』が表示されます。
高さと幅はWordで設定したままのサイズ(この場合はA4)なので変更しません。

重要なのは解像度で、印刷する媒体によって変える必要があります。
同人印刷所にデータ入稿する場合は印刷所の指定する解像度を入力します。私の見たところでは、グレースケールは600dpi、二階調化の場合は600dpi~1200dpiのところが多いようです。
ご家庭用のプリンタの場合も、推奨解像度があると思われますので、説明書などでご確認ください。
個人的には家庭用プリンタで出すくらいなら、仕上がりとランニングコストの両面において、ネットプリント(出来ればDocuWorks経由、詳細は当サイト内のネットプリントタグからご確認ください)での出力をオススメしたいので、その場合は600dpiに設定してください。

10/1/26追記:二階調化したデータをネットプリント経由で印刷する場合、通常のサービスから印刷すると自動的に縮小がかかるため、文章や絵がぼやけてしまいます。
そのため、当サイトではネットプリントで印刷するのであれば、原寸印刷が可能なDocuWorks経由の印刷を推奨しておりましたが、現在それよりも簡単な「CLIP STUDIO」経由の印刷を推奨しております。詳しくは以下のリンク内をご覧くださいませ。

セブンイレブン ネットプリント活用講座 Vol.11 CLIP STUDIOで原寸印刷
http://night.littlestar.jp/2010/01/clip_studio.html

モードについては基本的に文書データだけだと思われますので、その場合は「グレイスケール」でOKです。
また、最終的に二階調化原稿にする予定ならば、アンチエイリアスのチェックは外した方がいいと思われます。

設定が完了したら『OK』ボタンをクリックします。

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word_to_photoshop_21.gif
手順3-3.『OK』ボタンをクリックすると上記の画像のように、文字部分だけがレイヤー化されたファイルが開きます。
この状態ではまだphotoshop上でPSDファイルに変換しただけで、PSDファイルとして保存されたわけではないので、『名前をつけて保存』などでPSDファイルとして保存してください。
あとは通常のPSDファイルと変わりませんので、お好きなように編集できます。

また、先述した画像の角度変更はここでphotoshopの機能を使って行うのが楽かと思います。
私は一連の流れをアクション化し、回転させた画像を原稿用紙にコピーするようにしています。
(先に原稿用紙を開いておいて、小説原稿のイメージを時計回りに90度回転→レイヤーを複製/複製先:原稿用紙、といった流れ)

また、ご覧の通り、この状態だと、飽くまでもpdfファイルの1ページ目をPSDに変換しただけなので、枚数が複数にわたる場合は、引き続き手順3-1.の『汎用 PDF 解析プラグイン』で以降のページを指定して同じ手順を繰り返す必要があります。Wordとphotoshopが混在入稿してもOKな印刷所で、特定のページだけphotoshopで処理したい(カットが入ってるとかね)ならこれでいいかと。
ただ、全ページPSD化したいという場合は、上記手順ではかなり面倒なので、引き続き別の手順で一気に変換する方法もご紹介します。

が、この処理にはかなりマシンパワーを必要とするようなので、あまりスペックに自信がない方にはオススメしません。途中で止まったら泣くしな。ちょっと手間ではありますが、上記手順のように一枚ずつ変換したほうがいいかも。
(というか1200dpiとかに変換しようとするとそれでも止まるかもしれないです、かなり重いので)

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【手順4.複数ページを一度にPSD化する】

word_to_photoshop_22.gif
手順4-1.[ファイル]-[自動処理]-[複数ページPDFからPSDへの変換]をクリックします。
『複数ページPDFからPSDへの変換』が起動します。

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word_to_photoshop_23.gif
手順4-2.『複数ページPDFからPSDへの変換』が起動が起動したら、いくつか設定をします。

A:クリックしてファイルの一覧から変換元のpdfファイルを選びます。

B:解像度を設定します。数値に関しては先述した手順3-2の『汎用 PDFファイル形式をラスタライズ』と同じ数値です。モードやアンチエイリアスも同様に。

C:変換したファイルを保存する先を指定します。
ベース名は出力されるファイル名です。例えばここで『novel』と名前を指定すれば、出力されるファイルは『novel0001.psd』『novel0002.psd』のように連番のファイル名が付きます。
また、『選択』ボタンをクリックし、作成したファイルを保存する先を選びます。
ここでは例としてデスクトップに保存するよう設定しました。(設定するとCの文字の辺りに保存先が表示されます)

D:設定が終わったら『OK』ボタンをクリックします。

『OK』ボタンをクリックすると、自動的にpdfからPSDへの変換、及び保存が行われます。なお、保存されたファイルは自動的に閉じられ、photoshopの画面内に残りませんが、この作業では仕様です。

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word_to_photoshop_24.gif
手順4-3.保存先(この場合はデスクトップ)を確認してみると、ご覧のように個別でPSDファイルになって保存されていると思います。
あとはこれを開いてご自由に編集してください。

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【オマケ.出来るだけ変換の負担を減らすために】
先述したように、photoshopでのpdfからPSDへの変換にはかなりの負担がかかります。そこで他のフリーソフトを使用して、ファイルの分割、回転等の作業は行ってしまうことをオススメします。
(とはいえ、その分手間は増えますから、どちらがいいかはご自分でご判断ください)
なお、以下のフリーソフトは全てForestHのホームページ様で配布しています。詳しい使用方法はHelpファイルがソフトに同梱されていますので、そちらをご参照ください。

『SepPDF』を使ってファイル分割する
pdfを個別ページに1ページごとに分割するソフトです。先に個別にしてしまい、手順3-1からの手順でPSD化することもできます。
(本当にマシンスペックが厳しい場合、『汎用 PDF 解析プラグイン』でページを選択するのすら処理が重い場合があるので、その対策に)

『RotPDF』を使ってファイルを回転する
pdfを90度きざみで回転させるソフトです。これで分割前に回転させてしまえば、以降個別ファイルなどでそれぞれ回転させる必要がなくなります。
個人的にはこれを使ってから『複数ページPDFからPSDへの変換』するのが一番楽かなと。

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以上、同人誌向けにWord原稿をphotoshopで編集する手順でした。
まぁぶっちゃけてしまえば小説一本だけの人はそもそもphotoshopが使えないんじゃないかとか、あんま意味のない講座のような気もするんですが(笑)そこはまぁ、小説も絵もどっちもやるよ!という人や、ゲストにお招きした原稿を綺麗にしたいよ!とか、色々あると思いますので、そういった方々のお役に立てれば嬉しいです。
本当はphotoshopをお持ちでない方向けに、フリーソフトでpdf編集が出来ればいいんでしょうけど、フリーの画像編集ソフトでpdf読み込めるのが見つからなかったんですよね…。
tiffとかなら読み込めるのもありそうだから、word→pdf→tiff→フリーの画像編集ソフト、みたいな流れで行けば大丈夫かな。それも随分手間ですが(笑)いや、普通にword→tiffに出来るコンバーター探せばいいのか…今ちょっとググってみたら「PDFCreator」でいけるっぽいですね。

何かご不明な点などございましたら、お気軽に拍手やコメントにお寄せくださいー。分かる範囲でお答えしますので。
ただ、photoshopに関しては手元に6.0しかないので、他のVer.についてはお答えできないと思います。Wordは一応2007もありますが、さっぱり使いこなしておりませぬ(笑)追加アドインでWord2007単体でもpdf化とかできるようになったらしいんですが…。

あと他にもやろうとしてる講座で、セブンイレブンのコピー機で特殊紙に印刷したときのインク剥離についても調べて書こうと思ってるんですが、なかなか時間が取れなくてなー。各種用紙は買い込んであるんですけど。興味のある方は気長にお待ちくださいませー。多分夏コミ後になります…。


■WEB拍手コメント返し
>nariharaさん
ご感想有難うございますー!少しはお役に立てたでしょうかー。PDF化するソフトはこれ以外にも沢山あるんですが、印刷屋さんでも似たような手順使うんでしょうかね?そういう専門職だと市販されてないようなソフトも使う印象があるので、正直想像が付かない(笑)
一太郎とか『Justsystem PDF Creator』ってのがあってそれでpdf変換できるらしいですけどね。
つかむしろ印刷屋さんで原稿確認のためpdfデータ提供してくるところがあるんだという事実にかなり驚き。前に仰ってた緑陽社さんかな?ウチはお願いしたことがあるところだと、jpgのデータでしかもらったことないなぁ…。