リトバスの件でいつまでもへこんではいられないので(というか公式発表があるまで信じねえぞチクショー)年に一度くらいは人様のお役に立つ記事を書こうと思います。
というわけで本日から三日間、セブンイレブンで利用できるサービス、富士ゼロックスのネットプリントの同人他有効利用についてtipsを公開。まぁ主に自分のために調べたことのまとめなんですが(笑)

▼1.はじめに
筆者の環境はOS:Windows XP/ツール:photoshop6.0です。解説している方法や内容は他の環境でも再現可能なものが多いと思われますが、お使いの環境によっては必ずしも同じ結果が出るとは限りません。ご注意ください。
また、解説はある程度パソコンやCGの知識がある方向けに書かれております。CGの描き方からして分からない、拡張子とはどちらのお嬢さんのお名前ですか、解像度なんてまだ食べたことありませんという方には少し難しいかもしれません。

▼2.ネットプリントサービスの説明
パソコンからデータをアップロードして、セブンイレブンのコピー機から出力できるサービスです。専用ソフトなどは必要なく、無料のユーザー登録のみでHP上から使用が可能。(出力代は必要です)
出力する機械が富士ゼロックスのレーザープリンタなので、家庭用のインクジェットプリンタなどとは比べ物にならないほど精度の高い印刷をすることが出来ます。
なお、対応フォーマットは以下の通り。(公式HPより転載)

・Microsoft® Word 97/98/2000/2002/2003 日本語版 (拡張子「.doc」「.rtf」)
・Microsoft® Excel 97/2000/2002/2003 日本語版 (拡張子「.xls」)
・Microsoft® PowerPoint® 97/2000/2002/2003 日本語版 (拡張子「.ppt」)
・DocuWorks Ver. 3.0以降 (拡張子「.xdw」)
・JPEG (拡張子「.jpg」「.jpe」「.jpeg」)
・マルチページTIFFで作成したファイル (拡張子「.tif」)
・PDF Ver1.3/1.4/1.5(拡張子「.pdf」)

1ファイルは最大1024KB(1MB)、計10MBのサイズまでアップロード可能なのですが、普通にフォトショップなどで作った原稿やCGは、そのままでは形式もサイズも合わないので出力することが出来ません。そこで対応している形式でどう出力すれば綺麗に出力できるかを順番に解説していきます。

▼3.モニタのキャリブレーションを行う
フルカラーの表紙などを印刷したことがある方ならご存知かと思いますが、パソコンの画面で見る色と実際に印刷する色にはかなりの差があります。
その差を埋めるためにモニタのキャリブレーション(校正)を行い、出来る限りモニタの色と実際印刷した色を近づけます。これは本当に使ってる環境によって方法が異なりますので、お使いのパソコン(モニタ)の説明書をご覧ください。
もしくは、「そんなのめんどくさい」という方は脳内キャリブレーションとして(笑)、「印刷すると大体この色はもっと赤っぽくなるなぁ、じゃあ塗るときにちょっと赤味控えておくか」程度でも把握しておくといいと思います。

まぁ以上のことはネットプリント以外の印刷でも本来必要なことなんですが、ここではネットプリントに特化したキャリブレーション用のデータを作成してみました。
photoshop6.0の色見本(初期状態)のカラーパレットと、グラデーションのスペクタルを不透明度100%、70%、50%、30%にしたものをA4サイズに並べたものです。
なお、カラーパレットはご自分で作った色を登録してる方も多いと思います。その場合は空欄のマスにその色を入れてから印刷してみてください。
これをネットプリントで出力したものと、元のデータを画面で見比べて、差がないように調節します。

color_web.jpg
上の画像はWEB用の見本ですので、実際の印刷用ファイルはこちらからどうぞ。
>>ファイルをダウンロード (ZIPファイル/1.04MB)

なお、上記のファイルにはネットプリント出力用の「カラー出力見本_印刷用(JPEGファイル)」と「カラー出力見本_PC用(PSDファイル)」が入っています。フォトショップ以外の画像編集ソフトなどをお使いの場合はあまり参考にならないかもしれませんが、その場合はご自分で同じような色見本を作ってから印刷してみてくださいね。

▼4.画像を作成する
基本的な絵の描き方はもちろんWEBなどと同様に普通のお絵かきで構いません。
印刷用で気をつけるところは以下の二点です。

・解像度を高くする
WEB用の画像であれば解像度は100~300dpiもあれば十分だと思いますが、印刷用の場合は最低でも350dpi、ネットプリント使用を前提であれば600dpiを推奨します。(使用しているコピー機が600dpi対応なので)
なお、最初に100dpiで作った画像を600dpiに変換しても、それは実質的に100dpiと一緒なので注意。
低い解像度のものを印刷すると、画面全体がボケた感じになります。それはそれで効果としては可愛い気もしますが(笑)

・ゴミ取り・線画修正をサボらない
WEBで見えないゴミも、印刷するとバレます。そしてこのくらいなら見えないだろうと思ったあやふやな線画などは、あやふやなままで出ます。そのくせ潰れないでくれと思った書き込みは潰れます(笑)
印刷は「出て欲しいところほど消え、出て欲しくないところほど残る」と心得て、細部まで手を抜かないことをオススメします。

今回は600dpiで作成したと仮定し、次のステップに進みます。

▼5.ネットプリント用に変換する
ネットプリントで使用可能な画像形式は主にJPEG、TIFFの2種類です。(PDFも使用できますが、あまりこれでCGを作成する方はいないと思いますので今回はスルーします)
この内、TIFFで保存した画像は綺麗なのですが、カラーの場合圧縮してもファイルサイズが大きすぎるので(アニメ塗りとかならかなり圧縮されますが…)こちらも今回はスルー。(次回モノクロ原稿のときに使います)
というわけで馴染みの深いJPEGを使用します。

仮に解像度600dpiでA4サイズのカラー原稿を作ったとします。これをJPEGで保存するのですが、このときにphotoshop6.0以上の場合は「WEB用に保存する」を使うと便利です。
(「ファイル」→「WEB用に保存する」で起動できます)
この保存モードは画質とサイズを確認しながら画像を圧縮することが出来ます。おそらく最初に「画像が[WEB用に保存]で保存できるサイズを超えました。メモリエラーが…」という注意文が出ると思いますが無視して「はい」ボタンを押して構いません。
実際作業には時間がかかりますが、よほどメモリが少ない環境(512KBとかだと厳しいかも、1Gあればこのくらいなら大丈夫です)じゃなければ気長に待てば作業自体は可能です。

クリックで拡大します
こんな感じの画面が出てきたら、まずは左下の保存後のファイルサイズを見ます。
ネットプリント用のデータはこれを1024KB以下にする必要があります。
ただ、どうもアップロードするときにサイズなどの属性がデータに付加されるのか、1024KBきっかりのデータをここで作ってしまうと、実際アップロードするときに重過ぎると弾かれてしまうようなので、ちょっと幅を見て、最大でも950KB程度にすることをオススメします。

で、大概ここのサイズは1024KBどころか2Mとか3Mとかになっていると思います。なので今度は右上の画質の設定で、画質を一気にゼロまで落とします。
変換にちょっと時間がかかりますが、落とし終わったらまた保存後のサイズを確認します。
それでサイズが950KB以下でしたらそのまま保存します。
画質の設定の上あたりに「OK」ボタンがありますのでそれを押して保存してください。
なお、ネットプリントの場合はファイルの名前は日本語でも大丈夫です。(フォトショップで警告は出ますけどね)
なお、画質をゼロに落とすとモスキートノイズと呼ばれるぼやぼやした画像の乱れが出ますが、これはこの解像度(600dpi)のままなら印刷しても消えますので安心です。
気になる方は保存後のサイズが許す限り、じわじわと画質の設定を上げていってください。

また、画質をゼロにおとしても画像サイズが950KBを切らない場合(あまりないとは思いますが…)は、画質の設定の下にある「画像」というところをクリックして、ファイルサイズを変更します。
「変更後のファイルサイズ」という部分に数字が入力できますので、パーセンテージを下げていって「適用」ボタンを押し、画像サイズが950KB以下になるまで縮小してください。

なお、Photoshop ElementsやPhotoshop5.5以下にはこの機能がないと聞いていますので、その場合は普通に「別名で保存」などを使って画質ゼロで保存してください。それでも950KBより大きい場合は「イメージ」→「画像解像度」でピクセル寸法を下げてから保存しなおしてみてください。

▼6.アップロード・出力する
アップロードにはユーザー登録が必要です。ユーザー登録やアップロードの手順は公式HPに掲載されておりますのでここでは詳しく説明しません。一度ご確認ください。
ここではアップロード・出力時の注意点や特徴をご案内します。

・画像サイズが選択可能
作成した原稿は今回はA4サイズですが、出力時に用紙をB5、A4、B4、A3の4種類から選ぶことが出来ます。(サイズによってプリント料金が異なるので注意)
また、印刷は自動的に出力した用紙に合わせて拡大縮小されます。
例えばB5サイズで作った原稿をA4サイズで出力すると、絵柄もA4サイズに合わせて拡大されますので注意。
ただ、経験上、拡大された画像でも殆ど画像の荒れは目立ちません。
なので表紙用に作ったA4サイズの原稿をA3サイズの紙に印刷して、お手軽ポスター気分ってのもオススメです。
逆に「どうしてもA4サイズの紙の中にB5原寸で刷りたいんだ!」という場合は、元の原稿自体をA4サイズにして、その中でB5サイズの原稿を貼り付けて印刷する必要があります。

・画面の端きっかりには刷れない
プリンタの機能上、必ず四方に「印刷できない区域」が出てきます。
なので「どうしてもきっかりに刷りたい!」という場合は、上記と同様に、それ以上のサイズの原稿を作って、後から不要な部分を切り落とす必要があります。
具体的にどのくらいの範囲が印刷されないのかは、上記で配布している色見本を印刷してみてください。元のデータはA4サイズで一番端まで黒で塗ってあるのですが、実際それを印刷してみると1cm以上周りに白い部分が出来ているはずです。

・どの場合も勝手に縮小されてしまう
そしてその画面の端きっかりに刷れないことの対処なんでしょうが、元の原稿で印刷されない部分が出ないように、勝手に印刷範囲内に収まるように画像が縮小されます。(印刷されない部分が切り落とされるわけじゃないんです)
厳密に図ったわけではないのですが、目視ではおおよそ93%ぐらいの縮小がかかっているように見えます。
これは今のところ回避方法が見つかっていないので、それを前提に原稿を作る、もしくは「ちょっとくらい縮小されたってそんなの関係(以下略)」くらいの心意気で行く必要があります。
縮小前提で原稿を作る場合は、例えばA4サイズの紙に縮小されないように刷りたい場合、原稿のサイズをA3にあわせて作成、その中に10%くらい拡大したA4の印刷したい画像を配置、そして印刷してからA4サイズに切り落とす、というかなり面倒かつお金のかかる手順が必要です。
個人的にはもう縮小されてもおかしくないようなデザインで描いちゃってますけどね、面倒だから(笑)

・印刷したものを印刷すると画質が下がる
当たり前といえば当たり前なのですが、印刷したものを版下として、さらにそれを印刷すると前のものより画質が下がります。個人的には全体的にやや白っぽく、線がぶれた感じになる印象。(印刷時の設定で変わってくるでしょうが)
対処としては「劣化するのを前提で原稿を作る」「多少の金額の差は気にせず常にデータから印刷する」「むしろ劣化を諦める<対処…?」といった感じでしょうか。ちなみに自分は2番です。よく赤字になります。

・特殊紙に連続で刷ると紙詰まり、インク剥離がおこりやすい
同人誌の表紙などに使う場合、やぱりそのままのコピー用紙より特殊紙に印刷したい方も多いと思います。セブンイレブンでは特殊紙(というか手差しコピー)は禁止ですが、実際は給紙トレーを空けて特殊紙を突っ込んで印刷しても、少なくとも私は怒られたことがありません(苦笑)まぁ紙詰まりとか起こしても自分で直せるの前提ですけどね。(そして同人屋にはこのスキル持ちが異様に多い印象)
そしてそうやって特殊紙に刷ること自体は可能なのですが、紙によってはインクの定着率が非常に悪く、連続で刷ると紙詰まりを起こしたり、インクが乗りきらず汚い印刷になってしまったりします。
(今まで私はクラフトとフェザーワルツに刷った事がありますが、どちらもかなり失敗しました…)
コツとしては以下の二点に気をつけるといいと思います。

>一枚ずつ刷る
プリンタの中のローラーが熱を持っているとそこにインクが溶けてくっつく→紙詰まりかインク剥離という現象がおきてるっぽいので、一枚刷ったら印刷をやめて一息ついて、特殊紙をトレーに追加してからまた印刷番号を入力して印刷再開ー、くらいののんびりペースで刷ることをオススメします。
間違っても印刷時に枚数指定をして一気に刷らないほうがいいです。

>定着液を使う
そして刷り終わったら剥離する前にフィキサチフなどの定着液を惜しみなくぶっかけましょう。結構高いが泣いちゃ駄目さ!!もちろんお店のご迷惑になりますのでセブンイレブンの中でやらないように(笑)

▼最後に
以上、注意点が多くて色々めんどくさそうだとは思いますが、個人的にはそれを補ってなお余りある印刷精度だと思います。ほんと家のプリンタなんかとは比べ物になりませんよー!(個人でレーザープリンタ所蔵してるようなブルジョワジーな人でもなければね)
価格も昔のコピーに比べれば随分安くなりましたし、コピー製本で小部数頑張ってる方は参考にして一度お試しくださいませー!
あとは本じゃなくても同人グッズ(ラミカとかバッチとか)の原稿用としても勿論オススメですよー。

明日は同様にこのネットプリントを使って線画を綺麗に出力するコツを、そして明後日はフォトショップの機能でトーンを貼り、それを綺麗に出力するコツを書く予定です。よろしければご覧くださいませー!
そして何かご意見・質問等ございましたらコメント(いまちょっとスパム対策厳し目にしてるのではじかれたらごめんなさい…)やWEB拍手でお知らせください。